チェックリストとして印刷してご活用ください
調査の構造を知る
要介護認定調査は全国共通の74項目の調査票に基づいて行われます。調査結果は一次判定(コンピュータ処理)の入力データとなり、その後の介護認定審査会(二次判定)でも参照されます。
調査項目の5分野:
① 身体機能・起居動作(12項目)
麻痺・拘縮・起き上がり・座位保持・両足立位・歩行・立ち上がり・片足立位・洗身・つめ切り・視力・聴力
② 生活機能(12項目)
移乗・移動・嚥下・食事摂取・排尿・排便・口腔清潔・洗顔・整髪・上衣着脱・下衣着脱・外出頻度
③ 認知機能(9項目)
意思の伝達・日課の理解・生年月日・短期記憶・自分の名前・季節の理解・場所の理解・徘徊・外出して戻れない
④ 精神・行動障害(14項目)
物を盗られたと思う・昼夜逆転・大声を出す・介護への抵抗・夜眠れない・不潔な行為・異食・火の不始末 など
⑤ 社会生活への適応(8項目)
服薬管理・金銭管理・日常の意思決定・買い物・簡単な調理・電話の利用・交通機関の利用・集団への不適応
+ 過去14日間に受けた医療(16項目)
点滴・中心静脈栄養・透析・ストーマ・酸素療法・気管切開・経管栄養・カテーテル・じょくそう処置 など
① 身体機能・起居動作(12項目)
麻痺・拘縮・起き上がり・座位保持・両足立位・歩行・立ち上がり・片足立位・洗身・つめ切り・視力・聴力
② 生活機能(12項目)
移乗・移動・嚥下・食事摂取・排尿・排便・口腔清潔・洗顔・整髪・上衣着脱・下衣着脱・外出頻度
③ 認知機能(9項目)
意思の伝達・日課の理解・生年月日・短期記憶・自分の名前・季節の理解・場所の理解・徘徊・外出して戻れない
④ 精神・行動障害(14項目)
物を盗られたと思う・昼夜逆転・大声を出す・介護への抵抗・夜眠れない・不潔な行為・異食・火の不始末 など
⑤ 社会生活への適応(8項目)
服薬管理・金銭管理・日常の意思決定・買い物・簡単な調理・電話の利用・交通機関の利用・集団への不適応
+ 過去14日間に受けた医療(16項目)
点滴・中心静脈栄養・透析・ストーマ・酸素療法・気管切開・経管栄養・カテーテル・じょくそう処置 など
💡 「能力」と「実行状況」の両方を調査します
調査では「できる能力があるか」と「実際にしているか」を分けて確認します。「能力はあるが、実際には家族が全部やっている」という場合も、介護の必要な状態として記録されます。病院スタッフが「病棟ではこのくらいできている」を伝えるだけでは不十分な場合があります。
調査では「できる能力があるか」と「実際にしているか」を分けて確認します。「能力はあるが、実際には家族が全部やっている」という場合も、介護の必要な状態として記録されます。病院スタッフが「病棟ではこのくらいできている」を伝えるだけでは不十分な場合があります。
入院中調査の特性と注意点
⚠️ 入院中の調査は「在宅での状態」とギャップが生じやすい
病院は生活環境が整備されており、患者のADLが実態より高く見える傾向があります。
・ベッドの高さが調整されている(自宅のベッドや布団とは異なる)
・ナースコール・手すり・歩行補助具が整備されている
・食事・排泄の介助が組織的に行われている
・認知症の精神・行動障害が入院環境では目立ちにくいことがある
調査員は「退院後の在宅生活」を想定して判定するため、病院スタッフからの情報提供が正確な判定につながります。
病院は生活環境が整備されており、患者のADLが実態より高く見える傾向があります。
・ベッドの高さが調整されている(自宅のベッドや布団とは異なる)
・ナースコール・手すり・歩行補助具が整備されている
・食事・排泄の介助が組織的に行われている
・認知症の精神・行動障害が入院環境では目立ちにくいことがある
調査員は「退院後の在宅生活」を想定して判定するため、病院スタッフからの情報提供が正確な判定につながります。
入院中調査の流れ(一般的な例):
① 市区町村から調査員が病院に来訪(または委託された調査員)
② 病室またはデイルームで患者・家族への聞き取り
③ 病棟スタッフからの情報収集(ADL・医療処置等)
④ 調査票を記入して終了
※ 調査員が直接担当スタッフに声をかける場合と、情報提供を求めない場合があります。いずれの場合も、MSW・担当看護師から積極的に情報提供できる体制が望ましいです。
① 市区町村から調査員が病院に来訪(または委託された調査員)
② 病室またはデイルームで患者・家族への聞き取り
③ 病棟スタッフからの情報収集(ADL・医療処置等)
④ 調査票を記入して終了
※ 調査員が直接担当スタッフに声をかける場合と、情報提供を求めない場合があります。いずれの場合も、MSW・担当看護師から積極的に情報提供できる体制が望ましいです。
💡 家族が同席・または調査員と家族が直接やり取りできると、医療機関の負担が少なくなります
入院中の調査では、在宅での生活状況・家族の介護力・住環境などを調査員が把握する必要があります。これらは病棟スタッフよりも家族のほうが詳しい情報を持っています。
調査当日に家族が同席できる場合は、病棟スタッフへの確認が最小限で済み、スタッフの業務負担も軽くなります。
同席が難しい場合は、調査後に調査員と家族が電話等でやり取りできるよう、家族の連絡先を調査員に伝えておく方法もあります。
MSWや病棟スタッフは、調査日程を調整する際に「家族が同席できる日時」を優先的に設定することを意識するとよいでしょう。
入院中の調査では、在宅での生活状況・家族の介護力・住環境などを調査員が把握する必要があります。これらは病棟スタッフよりも家族のほうが詳しい情報を持っています。
調査当日に家族が同席できる場合は、病棟スタッフへの確認が最小限で済み、スタッフの業務負担も軽くなります。
同席が難しい場合は、調査後に調査員と家族が電話等でやり取りできるよう、家族の連絡先を調査員に伝えておく方法もあります。
MSWや病棟スタッフは、調査日程を調整する際に「家族が同席できる日時」を優先的に設定することを意識するとよいでしょう。
📮 認定結果が届いたら病院に連絡してもらうよう伝えておきましょう
認定結果の発送先や連絡先は、申請書に記載されており、申請者と調査員の間で確認されます。病院スタッフが別途確認する必要はありません。
ただし、入院中は退院調整のタイミングと認定結果が連動するため、「認定結果が届いたら病院(MSW・退院支援担当者)に連絡してほしい」と家族に伝えておくとスムーズです。結果が出たことをいち早く把握することで、ケアマネジャーの選定やサービス調整を早めに動けます。
認定結果の発送先や連絡先は、申請書に記載されており、申請者と調査員の間で確認されます。病院スタッフが別途確認する必要はありません。
ただし、入院中は退院調整のタイミングと認定結果が連動するため、「認定結果が届いたら病院(MSW・退院支援担当者)に連絡してほしい」と家族に伝えておくとスムーズです。結果が出たことをいち早く把握することで、ケアマネジャーの選定やサービス調整を早めに動けます。
病院スタッフが調査員に伝えること
調査員が最も必要としているのは「入院前・退院後の在宅での状態」です。病院での状態だけでなく、生活環境・家族の介護状況・退院後のリスクを具体的に伝えましょう。
調査に対応するのは誰がよいか
患者の日常的なADL・状態変化・ケアの内容は、病棟の受け持ち看護師・当日担当の看護師が最もよく把握しています。調査員からの聞き取りには、こうした現場の看護師が対応することで、より実態に即した情報が伝わります。
病院に退院支援専任の看護師やMSWが配置されている場合は、そのスタッフが対応しても問題ありません。退院調整の全体像・在宅でのサービス見込み・家族の状況なども合わせて伝えることができます。
いずれの場合も、「病棟での状態」だけでなく「在宅に戻ったときの状態」を想定した情報を伝えることが大切です。
患者の日常的なADL・状態変化・ケアの内容は、病棟の受け持ち看護師・当日担当の看護師が最もよく把握しています。調査員からの聞き取りには、こうした現場の看護師が対応することで、より実態に即した情報が伝わります。
病院に退院支援専任の看護師やMSWが配置されている場合は、そのスタッフが対応しても問題ありません。退院調整の全体像・在宅でのサービス見込み・家族の状況なども合わせて伝えることができます。
いずれの場合も、「病棟での状態」だけでなく「在宅に戻ったときの状態」を想定した情報を伝えることが大切です。
🏃 ADL・身体機能
- 入院前の歩行状態・転倒歴
- 現在のADL(起き上がり・移乗・歩行・入浴・排泄)
- リハビリ介入状況と到達目標
- 退院後に予測されるADLの状態
- 使用している補装具・福祉用具
🧠 認知・精神・行動面
- 認知症の診断の有無・程度(HDS-R・MMSEスコア等)
- 入院中に観察された精神・行動症状
- 意思伝達の状況(言語・筆談・ジェスチャー等)
- 夜間の状況(睡眠・夜間せん妄・徘徊等)
- 入院前の自宅での行動面の問題
🩺 医療処置・服薬
- 現在・退院後も継続する医療処置の内容
- 酸素・吸引・経管栄養・ストーマ等の有無
- 服薬の自己管理の可否
- 訪問看護の予定・必要性
- 主治医意見書の記載予定医師の確認
🏠 在宅環境・家族状況
- 自宅の構造(段差・浴室・トイレ・階段等)
- 独居・老老介護・同居家族の状況
- 主介護者の介護力・健康状態・就労状況
- 既存のサービス利用状況
- 退院後に追加が必要なサービスの見込み
患者・家族への事前説明ポイント
調査前に患者・家族に伝えておくことで、より正確な情報が調査員に届きます。
調査前に患者・家族に伝えること:
💬 「調査員は試験をするわけではなく、必要な介護の量を確認するための調査です」
💬 「普段できないことや、いつも手伝っていることを正直に伝えてください」
💬 「当日だけ頑張って見せると、実態より軽い判定になることがあります」
💬 「入院前・退院後の自宅での状態を想定して答えてください」
💬 「家族が同席して、本人が言えないことを補足できます」
💬 「本人の前で話しにくいことは、調査員に別に伝えてよいと伝えてください」
💬 「調査員は試験をするわけではなく、必要な介護の量を確認するための調査です」
💬 「普段できないことや、いつも手伝っていることを正直に伝えてください」
💬 「当日だけ頑張って見せると、実態より軽い判定になることがあります」
💬 「入院前・退院後の自宅での状態を想定して答えてください」
💬 「家族が同席して、本人が言えないことを補足できます」
💬 「本人の前で話しにくいことは、調査員に別に伝えてよいと伝えてください」
⚠️ 「認知症の方が自分は大丈夫と言ってしまう」パターン
認知症の方は「できない」「わからない」ことを認識しにくく、調査時に「できます」「大丈夫です」と答えてしまうことがよくあります。家族・病棟スタッフからの補足情報が、実態に即した判定のために不可欠です。
認知症の方は「できない」「わからない」ことを認識しにくく、調査時に「できます」「大丈夫です」と答えてしまうことがよくあります。家族・病棟スタッフからの補足情報が、実態に即した判定のために不可欠です。
連携チェックリスト(印刷用)
📋 調査前:病棟・MSWの準備チェック
- 介護保険の申請が完了しているか(申請日・申請先を確認)
- 主治医意見書の依頼が主治医に伝わっているか
- 調査の日時・場所(病室・デイルーム等)が確認されているか
- 家族が当日同席できる日時で調査日程を調整したか
- 同席が難しい場合、調査後に調査員と家族が連絡できるよう伝えたか
- 患者・家族に「調査とは何か・どんなことを聞かれるか」の説明が済んでいるか
- 「困っていることも含め、普段の状態を正直に伝える」よう患者・家族に伝えているか
- 調査員への聞き取り対応者(受け持ちNS・当日NS・退院支援NS・MSW)を確認したか
- 認定結果が届いたら病院に連絡してほしいと家族に伝えたか
📋 調査当日:調査員への情報提供チェック
- 現在のADLの状況(起き上がり・移乗・歩行・食事・排泄・入浴)を伝えたか
- 入院前(自宅での)ADL・生活状況を伝えたか
- 退院後に予測されるADLを伝えたか
- 認知症の程度・精神行動症状を伝えたか(スコア・具体的なエピソード)
- 退院後も継続する医療処置の内容を伝えたか
- 自宅の住環境(段差・浴室・トイレ等)を伝えたか
- 家族の介護力・独居の有無を伝えたか
- 退院後のサービス導入予定・必要性を伝えたか
📋 調査後:フォローチェック
- 調査が終わったことを患者・家族に確認したか
- 調査結果に疑問・不満がある場合の相談先を患者・家族に伝えたか
- 認定結果が出る前にサービスが必要な場合、暫定ケアプランの手配を進めているか
- 認定区分が出た後のケアマネジャー選定を支援できているか
- 区分変更が必要な場合の手順を把握しているか
よくある疑問・誤解
Q. 主治医意見書と訪問調査はどちらが重要?
A. どちらも重要です。一次判定はコンピュータ処理(調査票データが主体)で行われますが、介護認定審査会(二次判定)では主治医意見書の内容も重視されます。「医療の必要度・認知症の進行・予後」等は主治医意見書で評価されます。
Q. 入院中に申請した場合、退院後に再調査は必要?
A. 原則として入院中の1回の調査で判定されます。ただし、退院後に状態が大きく変わった場合は、区分変更申請を検討してください。
Q. 調査員が病棟スタッフに話を聞きに来ない場合はどうする?
A. 担当MSW・看護師から積極的に声をかけることができます。「少しお時間よろしいですか」と調査員に伝え、情報提供を申し出てください。
Q. 調査当日、本人の状態が「いつもより良い・悪い」場合は?
A. 「今日はいつもより調子が良い(悪い)状態です」と調査員に伝えてください。調査員は「調査時の状態」と「家族・スタッフからの情報」を総合して記録します。
A. どちらも重要です。一次判定はコンピュータ処理(調査票データが主体)で行われますが、介護認定審査会(二次判定)では主治医意見書の内容も重視されます。「医療の必要度・認知症の進行・予後」等は主治医意見書で評価されます。
Q. 入院中に申請した場合、退院後に再調査は必要?
A. 原則として入院中の1回の調査で判定されます。ただし、退院後に状態が大きく変わった場合は、区分変更申請を検討してください。
Q. 調査員が病棟スタッフに話を聞きに来ない場合はどうする?
A. 担当MSW・看護師から積極的に声をかけることができます。「少しお時間よろしいですか」と調査員に伝え、情報提供を申し出てください。
Q. 調査当日、本人の状態が「いつもより良い・悪い」場合は?
A. 「今日はいつもより調子が良い(悪い)状態です」と調査員に伝えてください。調査員は「調査時の状態」と「家族・スタッフからの情報」を総合して記録します。
【参考】
・厚生労働省「要介護認定 認定調査員テキスト」
・介護保険法第27条(要介護認定)
・市区町村によって調査の運用方法・委託先が異なる場合があります。各自治体の担当窓口・地域包括支援センターに確認してください。
※ 本資料は参考情報です。各医療機関の規定に従って運用してください。
・厚生労働省「要介護認定 認定調査員テキスト」
・介護保険法第27条(要介護認定)
・市区町村によって調査の運用方法・委託先が異なる場合があります。各自治体の担当窓口・地域包括支援センターに確認してください。
※ 本資料は参考情報です。各医療機関の規定に従って運用してください。